特別講演
森本 壮(もりもと たけし)

略歴
1997年 | 大阪大学医学部医学科卒業 大阪大学医学部眼科学教室入局 |
2001年 | 大阪大学大学院医学系研究科未来医療開発専攻 博士課程 |
2003年 | 日本学術振興会特別研究員 |
2005年 | 医学博士(大阪大学) |
2008年 | 大阪大学大学院医学系研究科眼科学 医員 |
2009年 | 大阪大学大学院医学系研究科寄附講座視覚情報制御学 助教 |
2010年 | 大阪大学大学院医学系研究科感覚機能形成学 講師 |
2012年 | 大阪大学大学院医学系研究科感覚機能形成学 准教授 |
2019年 | 大阪大学大学院医学系研究科視覚機能形成学寄附講座 准教授 |
専門
神経眼科、弱視斜視、小児眼科、網膜変性、電気生理、神経眼科上級相談医
主な役職
日本神経眼科学会理事、日本弱視斜視学会理事、日本小児眼科学会理事、日本臨床視覚電気生理学会理事、日本眼科学会雑誌編集委員
眼球運動障害の見方、考え方
大阪大学 森本 壮 先生
眼球運動は両眼の中心窩を対象物に合わせる動きであり、障害されると複視などの症状が生じ、日常生活に不自由をきたす。
眼球運動障害は様々な原因で生じ、全身疾患と関連することも多い。
眼球運動障害は筋原性と神経原性に大きく分かれ、神経原性では重症筋無力症、甲状腺眼症、特発性外眼筋炎などがあり、神経原性では、動眼神経、外転神経、滑車神経の麻痺によって生じ、末梢性と中枢性に分かれる。
特に中枢性の動眼神経麻痺は脳動脈瘤の破裂の前駆症状として見落としてはいけない症状である。
本講演では、眼球運動についての基本について話すとともに、症例を提示しながら、眼球運動検査の見方、考え方、診断について、参加者の先生にも考えていただきながら話を進め、日常診療に役立てていただきたいと考えます。
また、我々が現在行っている視線追跡を用いた眼球運動の新しい検査法についても述べたい。